1歳4ヶ月ごろ、靴を自分で履きたがる、スプーンを渡してほしくない、予定を変えると怒る。そんな『自分で』が増えると、朝や食事のたびに気持ちがぶつかって、これがイヤイヤ期なのかと戸惑うことがあります。
この時期の反応を、ひとつの言葉や行動だけで決めつける必要はありません。大人が急がせたい場面ほど、子どもが自分でやりたいことを一度受け止め、選べる幅を小さくすると、親子で次へ進みやすくなります。
『自分で』は、全部を任せる合図ではありません。 大人が安全と時間を整えたうえで、子どもが選べるところを一つ残すと、気持ちの切り替えを助けられます。
1歳4ヶ月で『自分で』が増えたら、まず見ること
最初に見るのは、できたかどうかよりも、どんな場面で気持ちが強くなるかです。眠い、空腹、出発を急いでいる、いつもと違う人がいるなど、行動の前後を短くメモすると、毎回同じことで困っているのかを整理できます。
月齢全体の変化や遊び、食事と一緒に見直したいときは、まず生後16ヶ月(1歳4ヶ月)の発達・遊び方まとめを確認してください。生活の一場面だけを切り取らずに見られます。
家庭で試しやすい、3つの受け止め方
選択肢は二つだけにする
『何を着る?』と広く聞くより、『青い靴下と白い靴下、どっちにする?』のように二つだけ示します。選べたら、早くできたことよりも『自分で決めたね』と短く返します。
選べない日があっても、何度も聞き直す必要はありません。『今日は白にして、大人が手伝うね』と次へ進める言葉を決めておくと、朝の押し問答を長くしにくくなります。
子どもの役割を一つ残す
全部を任せると時間が足りないときは、最後の一つだけを子どもの役割にします。たとえば大人が服を広げ、子どもは腕を通す。大人が靴をそろえ、子どもは片方を持つ。小さな参加でも『自分で』の気持ちは受け止められます。
先に予告して、終わりを見せる
遊びを終えるときは、いきなり片づけるより『あと一回やったら、お水を飲みに行こう』と短く予告します。言葉の意味をすべて理解しているかを試すのではなく、次に何が起きるかを毎回同じ言い方で知らせるための工夫です。
気持ちが強い日は、教えようとしすぎない
泣いたり床に座り込んだりしている最中に、理由を聞き出そうとすると、親子ともに疲れてしまうことがあります。危なくない場所を確保して、『自分でやりたかったね』『ここにいるよ』と短く言い、落ち着いてから次の選択肢を出します。
大人の言葉が長くなるほど、子どもには届きにくいことがあります。気持ちを受け止める一言と、次にすること一つに絞るのが、家庭で続けやすい形です。
相談するときに伝えやすいメモ
毎日の反応だけでは心配が消えないとき、相談のために特別な記録を作る必要はありません。気になる場面と、その前後にあったことを数行残しておくと、健診や地域の子育て相談で普段の様子を説明しやすくなります。
言葉の理解やしぐさも含めて見たいときは1歳4ヶ月の言葉の理解・しぐさの見方、言葉や発達の心配を相談前に整理したいときは1歳から2歳の言葉が気になるときの相談準備を使ってください。
公的な子育て支援・母子保健の案内は、こども家庭庁「母子保健」でも確認できます。急に様子が変わった、日常生活への影響が大きいなど心配が続くときは、地域の相談先や医療機関へ早めに相談してください。
よくある質問
1歳4ヶ月でイヤイヤ期と言えますか?
年齢だけで決めるものではありません。『自分で』の気持ちが強い場面、生活リズム、親子のやりとりを一緒に見て、家庭で困る場面を小さく整えていきます。
毎回選ばせると、かえって時間がかかりませんか?
急ぐ日は、選ばせる場面を一つに絞ります。すべてを選ばせるのではなく、子どもが参加できるところだけ残す考え方で十分です。