1歳2ヶ月ごろ、周りの子が指をさしているように見えると、「うちの子は少ないかも」と気になることがありますよね。けれど、指さしは回数だけで見切れるものではありません。
何かを取ってほしいとき、見つけたものを知らせたいとき、大人の顔を見て反応を確かめるとき。生活の中のやりとりをゆっくり見ていくと、今ある関わりが見えやすくなります。
この記事は診断のためのチェックリストではありません。できる・できないを急いで決めず、気になる様子が続くときは健診や地域の相談先で、普段の様子を伝えてみてください。
回数より見たい4つのやりとり
1. 取ってほしいものを知らせようとする
手を伸ばす、近くまで持ってくる、大人の手を引くなど、指で示す以外の伝え方もあります。食事や着替えのときに、何を求めているかを一緒に受け取ります。
2. 見つけたものを大人と分け合おうとする
散歩中の犬や車、窓の外の鳥を見つけたときに、大人の顔を見ることがあります。指先だけでなく、目線や表情が行き来するかも見てみます。
3. よく知っている物を聞かれて反応する
「わんわんはどこかな」「バスがいたね」と聞いたときに、目で探す、絵に触れる、体を向けるなど、その子らしい反応があるかを短い遊びの中で確かめます。
4. 大人の言葉や表情に返そうとする
指さしをした後に大人が「見つけたね」と返すと、笑う、もう一度見る、声を出すことがあります。やりとりが一往復になる瞬間を、数ではなく場面で残しておくと相談時にも伝えやすくなります。
家でできる関わりは、短く具体的に
絵本では「どれかな」と待つ
絵本を開いたら、答えを急がず「赤いバスはどれかな」とひと呼吸待ちます。触る、見る、声を出すなどの反応があれば、「バスだね」と短く返します。最後まで読めなくても大丈夫です。絵本の読み聞かせを親子のやりとりにするコツも参考にしてください。
散歩では、子どもが見た先を言葉にする
子どもが立ち止まったり顔を向けたりした先に、「葉っぱが揺れたね」「車が通ったね」と言葉を添えます。大人が質問を続けるより、見つけたものを一緒に味わう形が続けやすいです。
食事では、選ぶ場面を一つだけつくる
「お水とお茶、どっちにする?」のように、毎回ではなく一日の中で一つだけ選べる場面をつくります。手を伸ばす、見る、触るなどの反応を受けてから渡します。
相談を考えるときは、気になる場面を言葉にしておく
指さしだけではなく、名前を呼んだときの反応、ことばの理解、目線や表情のやりとりなど、気になることが重なって続く場合は、次の健診を待たずに自治体の子育て相談、かかりつけ医へ相談して大丈夫です。短い動画を無理に撮るより、「いつ・どんな場面で・どう反応したか」をメモしておくと伝えやすくなります。
月齢全体の遊び方や生活の見通しは生後14ヶ月(1歳2ヶ月)の発達・遊び方まとめ、言葉の理解や相談の目安をもう少し整理したいときは1歳・2歳で言葉が遅いと感じるときの見方を読んでください。
よくある質問
指さしが少ないだけで、すぐ相談した方がよいですか?
指さしの回数だけで急いで判断する必要はありません。生活の中の目線、手ぶり、呼びかけへの反応も合わせて見て、心配が続くときは相談先で普段の様子を伝えます。
指をさすように練習させた方がよいですか?
形を教え込むより、子どもが見ているものに大人が気づき、言葉や表情で返す時間を重ねます。反応が出ない日も、短く終えて次の機会を待ちます。
参考情報:こども家庭庁 乳幼児健康診査研修資料