赤ちゃんや小さな子に絵本を読んでいると、「ちゃんと聞いているのかな」「途中で閉じてしまうけど意味があるのかな」と迷うことがあります。
でも、読み聞かせは最後まで静かに聞かせることだけが目的ではありません。
声を聞く、絵を見る、ページをめくる、親子で同じものに目を向ける。
その一つひとつが、言葉・安心感・やりとりの土台になっていきます。
この記事では、0歳から3歳ごろまでの読み聞かせの効果と、家庭で続けやすいコツをまとめます。
- 読み聞かせで育ちやすい力
- 年齢と今の困りごとから、読み方を選ぶ
- 読み聞かせは時間より続けやすさを大切にする
- 読み聞かせがうまくいかないときの考え方
- 絵本選びで見たいポイント
- よくある質問
- あわせて読みたい記事
- 夜泣き前の読み聞かせに使うとき
- 生後1〜2ヶ月に読み聞かせを始めるなら
- 寝る前の読み聞かせを、短く続けるコツ
- 生後8ヶ月ごろは、ページをめくる反応も大切にする
- 後追いがある時期は、絵本を『短い再会の時間』にしてもよい
- 寝る前の絵本は、短い親子時間にしてもよい
- 生後9ヶ月ごろは、赤ちゃんが選んだページから始める
- 1歳の乗りもの絵本は、指さしを待つ
- 1歳5ヶ月ごろは、指さしを待って読む
- 0歳の乗りもの絵本は、音だけで終えても大丈夫
- 赤ちゃんの反応が分かりにくい日に
- 寝る前の読み聞かせを短く終えるとき
- 0歳の読み聞かせを、動く時間とつなげる
- 絵本の場面を、読み終えたあとのやりとりへつなげる
読み聞かせで育ちやすい力
読み聞かせは、文字を早く覚えるためだけの時間ではありません。
特に乳幼児期は、親の声、絵の変化、ページをめくるリズムを通して、言葉以前のコミュニケーションをたくさん経験します。
年齢と今の困りごとから、読み方を選ぶ
年齢は入口の目安です。同じ月齢でも、その日の姿に合う読み方を選びます。
まずは絵本を増やすより、「何に困っているのか」を一つに絞ると、次に試すことが決まります。以下は発達を判定する表ではありません。
ねんねの時期:見せ方と声かけに迷う
反応を求めて読み続けず、一見開きから始めます。生後2ヶ月の声と絵の楽しみ方では、本を持つ位置と終える場面を具体化しています。
手が伸びる時期:聞くより触りたい
触れることと安全な本の扱いを分けます。生後6ヶ月の見る・触るに合わせた本選びから、今の姿に合う条件を確認できます。
すぐめくる:同じ絵へ戻るのか、紙を引くのか
めくる速さを止めることだけを目標にせず、どの絵で手が止まるかを見ます。めくり方別の手伝い方で、好きな絵・ページの動き・破れそうな場面を分けられます。
1歳以降:指さしや、もう一回にどう返すか
指さした先を一言で返したり、同じ場面をもう一度開いたりして、子どもが選んだ部分を共有します。話の筋を全部理解したかを質問で確かめなくてもかまいません。
場面に合う一冊を探すなら0歳の絵本、1歳の絵本へ。反応が分かりにくいときは絵本に反応が少ない日の見方を先に読めます。
絵本以外の教材も比較したい家庭だけ、教材を試す前の確認事項へ進めます。購入は読み聞かせを続ける条件ではありません。
読み聞かせは時間より続けやすさを大切にする
読み聞かせは、長くきれいに読むことよりも、親子で本に触れる時間を作ることが大切です。
文部科学省の「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」でも、家庭で読み聞かせをしたり、子どもと一緒に本を読んだり、図書館に出向いたりするなど、子どもが読書に親しむきっかけを作ることが重要とされています。
| 年齢 | 続けやすい目安 | 見たい反応 |
|---|---|---|
| 0歳 | 1〜3分でもよい | 見る、聞く、触ろうとする |
| 1歳 | 短い絵本を1冊 | 指さし、まね、ページをめくる |
| 2〜3歳 | 会話しながら1〜2冊 | 好きな場面をくり返す、質問する |
出典:文部科学省「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」
途中で歩き回ったり、同じページばかり見たがったりしても、失敗ではありません。
その子が反応しやすいページを一緒に楽しむだけでも、絵本に親しむ入口になります。
読み聞かせがうまくいかないときの考え方
毎日きれいに読めなくても、読み聞かせは失敗ではありません。
子どもが歩き回る、ページを飛ばす、同じ本ばかり持ってくる、親の方が眠くなる。
どれも乳幼児期にはよくあることです。
「今日は少しだけ一緒に見られた」で十分です。続けるほど、子どもにとって絵本は安心できる時間になっていきます。
絵本選びで見たいポイント
年齢に合う絵本は、難しさだけで決まるものではありません。
子どもの興味、家庭で読みやすい長さ、くり返し読みたくなるかを見ながら選ぶと、親子ともに続けやすくなります。
絵本そのものを探したい場合は、月齢別の絵本ページや、気になるテーマ別の絵本ページへ内部リンクをつないでいくと探しやすくなります。
よくある質問
読み聞かせは何ヶ月から始めるとよいですか?
生まれてすぐでも、数ヶ月たってからでも大丈夫です。
0歳のうちは内容を理解させるより、声やリズムに触れる時間として取り入れると考えると無理がありません。
同じ絵本ばかり読みたがります。変えた方がよいですか?
同じ絵本をくり返すことは、子どもにとって安心や予測の楽しさにつながります。
飽きるまで同じ本を読んでも問題ありません。余裕がある日に、似たテーマの本を1冊足すくらいで十分です。
読み聞かせ中に歩き回る場合はやめた方がよいですか?
歩き回っていても、声だけ聞いていることがあります。
無理に座らせるより、短く読んで終える、好きなページだけ見る、膝の上ではなく横に座るなど、子どもに合う形を探してみてください。
あわせて読みたい記事
夜泣き前の読み聞かせに使うとき
読み聞かせを寝る前に使う場合は、効果を急ぐより、毎日同じ流れを作ることを優先します。
暗めの部屋、短い絵本、同じ終わりの言葉をそろえると、子どもが次の行動を見通しやすくなります。
夜泣き対策としての使い方は、夜泣き対策まとめの「寝る前15分の絵本ルーティン」でも整理しています。
年齢別に探す場合は、0歳向け絵本、1歳向け絵本から選ぶと探しやすいです。
寝る前の定番には、もこ もこもこやくっついたのように、短くくり返しやすい絵本も候補になります。
生後1〜2ヶ月に読み聞かせを始めるなら
生後1〜2ヶ月の読み聞かせは、絵本を最後まで読ませることより、保護者の声を聞いて安心する時間を作ることが中心です。
発達の目安や生活の変化を月齢別に見たい場合は、生後1ヶ月の発達・遊び方まとめと生後2ヶ月の発達・遊び方まとめを合わせて確認できます。
絵本選びは、0歳におすすめの絵本まとめから、短く読めて声のリズムを楽しみやすいものを選ぶと始めやすいです。
低月齢の読み聞かせは、赤ちゃんを早く成長させるための課題ではありません。保護者も疲れやすい時期なので、1ページだけ、1分だけでも十分です。
寝る前の読み聞かせを、短く続けるコツ
寝る前は、最後まで読み切ることよりも、親子が落ち着いて一日を終えることを優先して大丈夫です。1歳・2歳ごろの絵本選びや、読む長さの考え方は、寝かしつけ絵本の選び方でまとめています。
生後8ヶ月ごろは、ページをめくる反応も大切にする
おすわりやハイハイが安定してくる8ヶ月ごろは、赤ちゃんが絵本を触る、めくる、途中で別のものへ向かうことがあります。最後まで読むことを目標にせず、気になったページを一緒に見て、短く言葉を返すだけでも親子の読み聞かせになります。
この時期の本の選び方と、家庭で無理なく続けるコツは生後8ヶ月の絵本の選び方で詳しく紹介しています。
後追いがある時期は、絵本を『短い再会の時間』にしてもよい
後追いが目立つ日は、長く読もうとせず、抱っこで1ページだけ開く、好きな音を一度くり返すなど、親子が落ち着く短い時間にしてみましょう。
8ヶ月ごろの後追いと、家庭での向き合い方は生後8ヶ月の後追い|泣くときの向き合い方で詳しく紹介しています。
寝る前の絵本は、短い親子時間にしてもよい
0歳の夜は、最後まで読み切るより、短い声や絵を一緒に楽しむ時間として考えると続けやすくなります。
寝かしつけに取り入れるコツは0歳からの寝かしつけ絵本にまとめています。
生後9ヶ月ごろは、赤ちゃんが選んだページから始める
同じ本を何度も開く、すぐめくる、途中で動き出す。9ヶ月ごろの反応を止めず、気になった絵に短く言葉を添えるだけでも読み聞かせになります。
動きながら絵本を楽しむ時期の選び方は生後9ヶ月の絵本の選び方で紹介しています。
1歳の乗りもの絵本は、指さしを待つ
バスや車を見つけて指さすときは、大人が説明を続けるより、子どもの目線や声を少し待ってから短く返すとやりとりになりやすいです。
乗りものに夢中な1歳ごろの本選びと、短い読み方は1歳の乗りもの絵本の選び方で紹介しています。
1歳5ヶ月ごろは、指さしを待って読む
子どもが気になる絵を指さしたときは、大人が説明を重ねる前に少し待ち、短い言葉で返すとやりとりが続きやすくなります。途中で閉じる日があっても、絵本を楽しい時間として終えることを優先します。
1歳5ヶ月ごろの本の選び方と、家庭で続けやすい読み方は1歳5ヶ月の絵本の選び方で紹介しています。
0歳の乗りもの絵本は、音だけで終えても大丈夫
赤ちゃんがページを見つめたら、その場で少し待ち、音を一つだけゆっくり言う読み方でも親子の時間になります。途中で閉じた日は、読み切ることより、また開きやすい長さで終えることを優先します。
『がたん ごとん がたん ごとん』を例にした月齢別の読み方と、版を選ぶときの見方は『がたん ごとん がたん ごとん』を0歳と読むコツにまとめています。
赤ちゃんの反応が分かりにくい日に
0歳の読み聞かせは、最後まで聞けたかより、目線や手の動きなど小さな反応を受け取るところから始められます。読む時間を短くし、その日の様子に合わせて閉じます。
反応がないように見えるときの見方と続け方は赤ちゃんが絵本に反応しないときの続け方で具体的に紹介しています。
寝る前の読み聞かせを短く終えるとき
寝る前は、たくさん読むことより、親子で気持ちを切り替えられる長さにすることを優先します。
0〜1歳で寝る前の絵本が楽しくなりすぎたときの区切り方は寝る前の絵本で興奮したときの短い読み方にまとめています。
0歳の読み聞かせを、動く時間とつなげる
0歳は最後まで読むことより、子どもが開きたがるページに一緒に反応する時間が大切です。はいはい前後の室内遊びと読み聞かせを無理なくつなげるなら、生後8ヶ月の家遊びを安全に楽しむ室内の関わり方も参考にしてください。
絵本の場面を、読み終えたあとのやりとりへつなげる
読み聞かせの時間に全部を理解させようとしなくても大丈夫です。たとえば『どうぞのいす』なら、読み終えたあとにおもちゃを渡して「どうぞ」と言ってみるだけでも、絵本のやりとりを家庭の中で思い出せます。
読んだ直後の一言や小さなまねっこで十分です。反応が少ない日は、また別の日に同じ場面を楽しめば大丈夫です。