『もこ もこもこ』は、意味を説明する前に、ことばの音とページの形の変化を親子で味わいやすい絵本です。0歳・1歳と読むときは、最後まで読めたかではなく、赤ちゃんや子どもが見つめたページ、声が出た瞬間、もう一度開きたがった場面を手がかりにすると続けやすくなります。
年齢の数字だけで始めどきを決める必要はありません。最初は一見開きだけ開き、子どもの目線や手の動きを待ってから、短く『もこ』と声に出すところから始めます。
抽象的な絵本は、意味を教えるために急がなくても大丈夫です。子どもが見つけた形や音を、大人も一緒に面白がる時間にします。
『もこ もこもこ』は何歳から楽しめる?
0歳では、親の声の調子や大きな形の変化を一緒に見るところから始められます。1歳前後になると、気に入った音をまねしたり、同じページに戻ったりすることもあります。どちらの時期も、反応があるところで短く終える読み方で十分です。
文研出版は本作を、谷川俊太郎さんのことばと元永定正さんの絵で楽しむ絵本として紹介しています。国際子ども図書館の展示でも、形や色、音の変化を味わう作品として取り上げられています。本文の意味を一つに決めず、子どもの反応から楽しみ方を探せます。
0歳・1歳の反応に合わせた読み方
0歳は、声量を小さくして一語だけ
ねんね期やおすわり前後は、ページを次々にめくらず、気になった形の前で少し待ちます。目を向けたら『もこ』と一語だけ、ゆっくり声にします。反応がなければ、別の時間にまた開けば大丈夫です。
1歳は、まねした音や指さしに返す
子どもが声を出したり、ページを指したりしたら、その反応をまねして返します。大人が正しい答えを言うより、『大きくなったね』『ここが気になったね』と短く言葉にすると、絵本を介したやりとりになりやすいです。
途中で閉じた日は、一見開きで終える
眠い、ほかの遊びが気になる、ページを早くめくりたい日もあります。最後まで読ませようとせず、好きな見開きだけで終えます。次に本を見つけたときに自分から持って来やすい終わり方を選びます。
声と間を、家庭で無理なく楽しむコツ
- 少し間をあける:一語を読んだ後、子どもの目線や声を待ちます。
- 同じページに戻る:何度も開くページがあれば、そこをその日の入り口にします。
- 声を小さくしてみる:大きな反応がない日も、ささやくように読んで様子を見ます。
- 本を閉じたら終える:また別の機嫌のよい時間に開けるよう、追いかけて読ませません。
大阪市の絵本紹介でも、乳幼児期の親子のやりとりのなかで本作が紹介されています。家庭では、紹介どおりに読むことを目標にせず、その日の反応に合わせた長さにします。
通常版とミニ版で迷うとき
選ぶときは、子どもの年齢だけでなく、どこでどう読むかを考えます。家で大人とゆっくりページを広げるなら通常版、外出先で短く開く機会が多いなら持ち運びやすい版も候補になります。
自分で触りたがる時期は、破れやすさや口に入れようとする様子も見ながら、大人がそばで読みます。どちらが正しいと決めず、家庭で扱いやすく、また出したくなる一冊を選びます。
音を楽しむ絵本を、ほかの入口から探す
0歳全体から探したいときは0歳におすすめの絵本まとめ、1歳の指さしやまねっこに合わせて探したいときは1歳におすすめの絵本まとめへ。短い時間で続ける読み方は絵本の読み聞かせ効果とコツにもまとめています。
顔の変化やくり返しを楽しむ本は『いないいないばあ』の紹介ページ、体を少し動かしながら音を楽しむ本は『だるまさんが』の紹介ページもあわせて見てみてください。
よくある質問
意味が分からないうちから読んでもよいですか?
意味を理解しているかを確かめなくても大丈夫です。声、形、ページの変化に目を向ける短い時間から始め、子どもの反応を見ながら続けます。
反応が薄いときは、別の絵本に替えた方がよいですか?
すぐに替える必要はありません。その日は一見開きだけで終えたり、別の時間に開いたりします。何度か試しても持って来ないなら、音や題材が違う本を一冊足してみます。
同じ言葉をまねできなくても心配ですか?
まねすることを目標にする必要はありません。見つめる、笑う、ページをめくるなど、その子の反応を一緒に受け止めます。心配なことが続く場合は、健診や地域の相談先で普段の様子を伝えられるよう、気づいたことをメモしておくと役立ちます。