子どもが選んだ一冊だけを何度も読むとき、別の本も読ませようとして取り上げると、絵本の時間が負担になることがあります。まず今の一冊を安心して読める本として置き、隣に少し違う本を一冊だけ加えます。
選択を広げることは、選ばせる本を増やすことではありません。今の本を残したまま、見える場所に一冊だけ置く方法から始めます。
本を置くときの3つの工夫
今の一冊を中央に残す
いつもの本を片付けず、表紙が見える位置に残します。新しい本を選ばなくても、子どもが決めた選択を尊重します。
共通点のある本を隣に置く
動物、食べ物、色など、今の本と一つだけ共通点がある本を隣に置きます。大人が紹介し続けず、目に入る状態を作ります。
大人が先に楽しむ
子どもへ渡す前に大人が短く読んでみます。興味を示したら開き、示さなければ元の本に戻ります。
選んだ反応を残す
どの表紙を見たか、どのページで止まったかは読み聞かせメモに一つだけ記録できます。同じ本のくり返しは同じ絵本を読むときで整理します。
本の対象年齢や読み聞かせの考え方は東京都立図書館の案内、書誌を確認するときはCiNii Booksを参考にします。
選択を広げるタイミング
いつもの本を選ぶことが落ち着く時間なら、まずその選択を残します。新しい本を足すのは、子どもが表紙を見る、隣の本に触る、大人が別の本を読みたいなど、きっかけがあるときで十分です。
二冊を同時に渡さない
迷いそうなときは、いつもの本を読んだ後に隣の本を表紙だけ見せます。どちらかを選ばせ続けるのではなく、『今日はここまで』と終えられるようにします。
選ばなかった本も記録する
選んだ本だけでなく、見向きしなかった題材や、置いた場所も一言残します。次回は同じ本を残しながら、条件を一つだけ変えて試せます。
選択の幅は、増やすほどよいとは限りません。親子が本を開きやすい数と場所を優先します。